ヤフー知恵袋にこんな質問がありました。
AGAだったら治療したら治りますか? 社会人20代男性です。 以前トイレの鏡を見た時、頭頂部が透けて見え「あ!!禿げてる」と思いました。かなりショックでした。 これから、髪の毛が気になってしかたありません。 せめて20代、30代結婚するまではあってほしいです。 そこでネットで調べると、AGAという病気を知りました。 もし、AGAだった場合、治療できるのでしょうか? 治療できるなら、髪の毛も生えてきますか? ご回答お願い致します ※経験された方がいたら教えてほしいです
引用元:ヤフー知恵袋
AGA治療経験者が自力で薄毛を治す方法を解説します。
- AGA治療歴5年
- 塗りミノとフィナステリドで3年以上維持
- 10種以上の塗りミノ使用経験あり
AGAを自力で治す4つの方法
AGAを治す方法は、以下の4つがあります。
- AGA治療薬を使う
- メソセラピー
- HARG療法
- 自毛植毛
このうち自力でできるのは①だけで、②〜④は医師の手を借りる必要があります。
③は科学的根拠がなく、 ②はコスパが悪すぎるので、 実質①と④だけ検討すればOKです。
①をやってダメなら④ということです。
AGAとはどういう病気?
AGAは男性型脱毛症(Androgenetic Alopecia)の頭文字を取った略称です。
AGAは、思春期以降に始まる進行性の脱毛症です。
「進行性=放置するとそのままどんどん進んでいく」 という意味なので、
かさぶたみたいに時間が経てば自然に治ることはありません。
AGAの原因は何?
AGAの原因メカニズムはすでに解明されています。
AGAの原因は、DHT(ジヒドロテストロン)という悪玉男性ホルモンです。
「テストステロン」という男性ホルモンは聞いたことがあると思います。
「テストステロン」が「5αリダクターゼ」という酵素とくっつくと、その酵素の働きで、「テストステロン」が「ジヒドロテストロン」に変化します。
この「ジヒドロテストステロン」が増えて、毛乳頭細胞の中に入ると、脱毛因子を出します。 それによって細胞の死が起こり、薄毛が進行してしまうという仕組みです。
AGAの原因は男性ホルモンと遺伝なので、育毛剤を塗るだけで止めるのはムリです。 AGAでハゲないためには薬を使う必要があります。
AGA治療=薬を飲む・塗る
AGA治療=AGA治療薬を使うです。AGA治療薬には、飲み薬と塗り薬があります。
AGA治療薬の種類は3つ(厳密には4つ)しかないので、覚えるのはめちゃくちゃ簡単です。
- フィナステリド:薄毛の進行を抑制する
- デュタステリド:薄毛の進行を抑制する
- ミノキシジル:発毛を促進する
- 塗りミノ:塗り薬タイプ
- ミノタブ:飲み薬タイプ
AGA治療の効果と副作用
フィナステリドの効果
フィナステリドは薄毛を止める飲み薬です。
復習になりますが、AGAの原因は「ジヒドロテストロン」が増えることでした。
フィナステリドは、この「ジヒドロテストロン」が増えるのを防ぎます。
どうするかと言うと、「5αリダクターゼ」という酵素に働きかけて、「テストステロン」が「ジヒドロテストロン」に変わるのを防ぎます。
サッカーで言うと「5αリダクターゼ」というフォワードの攻撃を食い止めるディフェンダーのような守備的な役割を果たします。
今のところ、AGAの根本的な原因を食い止める術は、フィナステリドを飲むか、デュタステリドを飲むか、しかありません。
フィナステリドの副作用
どんな薬にも副作用があるように、フィナステリドにも副作用はあります。
いちばん多い副作用は、「性機能の低下」です。
性機能の低下
具体的には、
- 前より性欲が落ちた
- 勃たなくなった
- 射精量が減った
といった具合です。
ただ、実際にこのような副作用が生じる可能性は1〜5%程度で、かなりまれです。
もし性欲が落ちたり勃たなくなったりしたら、筋トレしてテストステロンを上げるか、精力増強剤を飲めばいいでしょう。
それでもダメならED薬という方法もありますが、どんどん薬が増えちゃうので最初から使うのはおすすめしません。
「性欲が落ちるのは困る」という人もいるかもしれませんが、確率的にはかなり低いですし、躊躇している間にも薄毛は進んでいくので、まずは薄毛を食い止めて性機能の問題はその後対処するという感じがいいと思います。
肝機能障害
もう1つ注意しておきたい副作用が、「肝機能障害」です。
具体的に言うと、肝臓の数値上昇です。
フィナステリドを飲み続けると、まれに健康診断の血液検査で肝臓の数値が上がる可能性があります。
これは「頻度不明」なので「性機能低下」よりもっと確率は低いです。
しかも、肝臓で代謝されるのはフィナステリドだけではないので、他の飲食物や薬で上がっている可能性もあり、「フィナステリドが原因で数値が上がった」と断定するのは難しいです。
ただ、もともと肝臓の数値が高い人は注意したほうがいいですし、健康診断では念のため血液検査で確認しておくのが無難です。
フィナステリドの注意点
妊活中の人は、フィナステリドを休薬したほうがいいでしょう。
というのも、フィナステリドは成人男性が対象で、女性や子どもは対象外です。
特に妊娠中の女性に触れるようなことがあっては絶対にいけません!
妊娠中の女性はフィナステリドを口から飲むだけでなく皮膚に触れただけでも吸収されると赤ちゃんに影響する可能性があるからです。
男の子の赤ちゃんの場合、生殖機能の発育に悪影響が出る可能性があります。
可能性としてはごくまれですが、万が一のことがあってからでは遅いので、やめておいたほうがいいです。
デュタステリドの効果と副作用
デュタステリドの効果はフィナステリドと同じで、薄毛の原因を食い止める薬です。
作用もフィナステリドと同じで、「5αリダクターゼ」という酵素に働きかけて、「テストステロン」が「ジヒドロテストロン」に変わるのを防ぎます。
臨床試験では、デュタステリドのほうがやや効果が高いと報告されています。
しかし、実際にはフィナステリドから始める人が圧倒的に多いです。 なぜかと言うと、デュタステリドのほうが性機能が低下する可能性が高いからです。
フィナステリドとデュタステリドの効果の違いはごくわずかで、それよりも性機能障害が起きる確率の違いのほうが大きいです。
フィナステリドは98%の人に効果があるデータもあり、ほとんどの人はフィナステリドで十分なので、フィナステリド→デュタステリドの順で始めるのが一般的です。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルは発毛を促進する成分(薬)です。
薄毛を止めるだけならフィナステリドかデュタステリドを飲めばOKですが、 髪を生やして薄毛を治すとなると、ミノキシジルも必要になります。
つまり、「薄毛を治したいならフィナステリドとミノキシジルしか勝たん」ということです。
もう本当にこれに尽きるので何度でも繰り返します。
ミノキシジルが発毛を促進する仕組みは複雑で、いくつか仮説が立てられていますが、今もまだ完全には解明されていません。 今のところ以下の働きがあると言われています。
- 血管を拡張して血流を良くする
- 毛乳頭細胞の細胞分裂・増殖を促す
- ヘアサイクルの休止期から成長期への移行を促し、成長期を延長する
①ミノキシジルはもともと高血圧の薬です。なのでこの作用があるのは間違いないでしょう。 血管を広げて血流を良くして、それによって髪の毛に栄養分が行き届きやすくなって発毛が促進されるという仕組みです。
②についてはサルを用いた実験では確認されていますが、人間ではまだです。 とはいえ、サルで確認されているなら人間でも同じことが起きていると言えるでしょう。
③ミノキシジルは髪の毛を本来の寿命に戻してくれます。 AGAを発症すると、髪の毛の寿命(成長期)が本来2〜6年のところが半年〜1年に短くなってしまうのです。 そこにミノキシジルを使うと、成長期を延長してくれて、早く抜けてしまうのを防ぐという仕組みです。
フィナステリドだけでも薄毛が改善する人もいます。 が、ほとんどの人ははっきり言ってフィナステリドだけでは「改善した」という実感は持ちづらいかと思います。
フィナステリドとデュタステリドは今より悪くならないために必要ですが、 今より良くするためにはミノキシジルも必要です。 「フィナステリドとミノキシジルしか勝たん」です。(2回目)
ミノキシジル内服薬(ミノタブ)
「ミノキシジルタブレット」や略して「ミノタブ」と呼ばれることが多いです。
ミノタブはまだ厚労省には認められていません。 なぜかと言うと、まだ国内では安全性が十分に確認されていないからです。
薬が国内で販売・使用許可されるためには、厚労省の承認が必要です。 厚労省の承認が降りるためには、PMDAという承認機関による審査をパスする必要があります。
ミノタブは今のところ国内の承認審査で合格していないので、厚労省に認められていません。 かつてミノタブの臨床試験が行われたことがあるようですが、使用量の調節が難しく、副作用が生じる可能性が高いために断念したそうです。
多くのAGAクリニックではミノタブが使われているという現実
でも実際にはAGAクリニックでは、ほぼ「フィナステリド+ミノタブ」が処方されています。
なぜかと言うと、ミノタブがいちばん生えるからです。
クリニックとしては、効果を感じてもらえたほうが長く通ってもらえるので、いちばん効果を感じてもらいやすい薬を処方します。
ミノタブが未承認薬ということは、クリニックではサラッと軽く説明される程度で、多くの人は気にせず飲んでいます。
しかし、本来ミノタブは高血圧の人が飲む用のもので、副作用に十分注意して使う必要があります。
筆者はミノタブ使用経験があるので、ミノタブの副作用について知っている限りくわしくお伝えします。
ミノタブの副作用
ミノタブでもっとも多い副作用は、多毛症です。具体的には、全身の体毛が濃くなります。
もともと体毛が薄い人でも、指毛や手の甲に毛が生えてきます。 胸毛や脚の体毛も飲む前より濃くなります。 顔にもうっすらと産毛が生えてきます。人から指摘されるほど目立つものではありません。
筆者も多毛症で体毛が濃くなりました。 おそらくミノタブで発毛効果が出た人は、大なり小なり濃くなると思います。
次に多いのがむくみです。特に顔と手足に出やすいです。 とくに女性のほうが気づく人が多い印象です。
「前より指輪がきつくなった」 「体重が増えた」 という人が少なからずいます。 「飲み続けるうちに解消された」という人もいて、主観に左右される部分があるのも否めません。
最後に、もっとも注意しておくべきなのが、「動悸・息切れ」です。 ミノタブ(ミノキシジル)は血管拡張作用があると言いました。血管拡張作用があるから発毛効果があるのだと言いました。 ただ、血管拡張作用があるということは、すなわち心臓に影響を与えるリスクがあると言えます。
実際、海外では、ミノタブを過剰服用して心筋梗塞が生じた事例もあります。 また、日本でも、ミノキシジルが含まれた発毛剤「リアップ」を過剰服用して心不全が生じた事例もあります。 このように、ミノタブは過剰服用すると重篤な心血管障害(心不全・呼吸不全)を発症するリスクもある強力な薬なのです。
なので、ミノタブを使う時は、
- 1日5mg以下を守って使用する
- 動悸や息切れが生じたらすぐやめる
- できれば定期的に心電図検査で異常がないか確認する
などに注意して、慎重に使う必要があります。
ミノタブは危ない薬なのか?
→半分YESで半分NOです。
「答えになってねーよ」と思うかもしれませんが、理由を説明します。
海外ではミノキシジル外用薬だと頭皮の皮膚症状が出て中止した人にミノタブが使われていて、1日2.5mg〜5mgなら安全であるという論文も複数出てきています。
ただ、それらの論文の質が十分であるかと言うと、十分とは言えないと別の論文で指摘されています。
つまり、「低用量であれば安全」というデータもあるけれど、AGAガイドラインで認められるほどの十分な信頼性があるとは言えない。ので、半分YESで半分NOです。
AGAクリニックの医師はアルバイトでやっている人も多いので、ミノタブについて質問しても十分に答えてもらえない可能性が高いです。 ミノタブは厚労省未承認なので、副作用が起きてもすべて自己責任です。
ミノキシジル外用薬(塗りミノ)
塗るタイプのミノキシジルは、「塗りミノ」と呼ばれます。 塗りミノは聞いたことないかもしれませんが、「リアップ」なら聞いたことがあるでしょう。 「リアップ」は代表的な塗りミノの1つです。
日本では1999年にミノキシジル1%のリアップが承認され、 2009年にミノキシジル5%のリアップX5が販売されました。
塗りミノはミノタブと違って厚労省に承認されていることもあり、 日本でも20種類近くあります。
ミノキシジル外用薬の効果
塗りミノの効果の目安は、ミノキシジル濃度です。
日本で販売されている塗りミノは、ミノキシジル1%〜5%までです。
臨床試験では1%と5%を比較して5%のほうが、2%と5%を比較して5%のほうが効果が高い結果が出ているため、5%までは濃度に比例して効果が高くなると言えます。
海外ではミノキシジル16%のものまでありますが、日本では未承認薬の扱いになります。 海外の臨床試験では、5%と10%を比較して5%のほうが結果が良かった報告があり、5%を超えると効果が比例して高くなるとは言い切れません。
AGAクリニックではミノキシジル15%が使われているという現実
実はAGAクリニックでは、ミノキシジル15%の塗りミノが処方されているところもあります。
個人輸入で海外のミノキシジル15%を使っている人もいます。
さっきはミノキシジル5%と10%を比較して5%のほうが結果が良かった報告がある、と言いましたが、 ミノキシジル5%と15%を比較して15%のほうが効果が高かった報告もあります。
「どっちやねん!」という感じかと思うのですが、ミノキシジル15%の効果についてはまだ十分に検証されていないのが現実です。
しかし「ミノキシジル濃度が高いほど効果が期待できそう」というイメージがあるからでしょう。 AGAクリニックでは、ミノキシジル15%が処方されています。
ミノキシジル15%は、人によってはミノキシジル5%より発毛効果を得られるかもしれませんが、頭皮のかゆみが生じる可能性も高くなります。
そのため、まずはミノキシジル5%から始めて、効かなかったらミノキシジル15%を検討するのをおすすめします。
ミノキシジル外用薬の副作用
塗りミノの副作用は、ほとんどが頭皮の皮膚症状です。 具体的には、頭皮のかゆみ・かぶれ・赤み・炎症です。
塗りミノは成分を液体に溶かすためにアルコール成分が含まれています。 そのため、アルコール反応で皮膚症状が出る人もいます。 皮膚症状が出る確率は6%程度なので、かなりまれです。
塗りミノもミノタブと同じ成分なので、動悸やむくみが出る可能性がゼロではありません。 しかし、使う箇所が心臓から離れていることもあり、心臓に与える影響はミノタブに比べれば低いはずです。
安全性を考えると、ミノキシジルを使う順番としては、
- ミノキシジル5%の塗りミノ
- 塗りミノのミノキシジル濃度を上げる
- ミノタブ
で行うことをおすすめします。
AGA治療の始め方
AGA治療の始め方は、薄毛のステージによって分かれます。
- ステージ1:フィナステリド
- ステージ2:フィナステリド+塗りミノ
- ステージ3:フィナステリド+ミノタブ
フィナステリド
ステージ1の人は、フィナステリドだけ飲めば十分です。
フィナステリドを飲んでいれば今より悪くなることを防げます。
フィナステリドは副作用が少なく安全性が確認されている薬なので、安心して続けることができます。
AGAは進行性で放っておくとどんどん進んでしまうので、早めにフィナステリドを始めておくのが無難です。
関連記事:【月3,400円】国内正規品フィナステリドを最安値で入手する方法
フィナステリド+塗りミノ
ステージ2の人はフィナステリドと塗りミノを併用しましょう。
塗りミノはミノタブに比べると効果はマイルドですが、 薄毛が初期段階であれば塗りミノでちゃんと効く人もいます。
ミノタブは一度飲み始めると維持するためにはやめられないので、
まず塗りミノが効くか試して、塗りミノが効くなら塗りミノで続けたほうがいいです。
関連記事:【おすすめは月3,000円】塗りミノ価格比較ランキングまとめ
フィナステリド+ミノタブ
ステージ3の人はフィナステリドとミノタブを併用する必要があります。
すでに薄毛が進行している場合、塗りミノで改善するは難しいです。
すでにお伝えしたようにミノタブは副作用に注意して使う必要があります。
- ちゃんと副作用を知ってから(AGAクリニックの解説動画や医師の説明で)
- 副作用が起きた時にいつでも医師に相談できる環境で
始めることをおすすめします。
もしミノタブを使うならAGAヘアクリニックで相談しましょう。
ほかのAGAクリニックに比べて副作用のフォローが圧倒的に充実しています。
副作用のフォロー | AGAヘアクリニック | 一般的なAGAクリニック |
---|---|---|
BNP値の測定 | ||
毎回の血圧測定 | ||
体重測定 | ||
むくみの診察 | ||
大学病院との連携 |
ほかのAGAクリニックとのいちばんの違いは、血液検査でBNP値を測定することで、ミノタブによって心臓に負担がかかっていないか客観的に確認できるところです。
BNP(脳性(B型)ナトリウム利尿ペプチド)はそのものが血管を拡げ、尿の排出を促す作用を持っており、心臓へのストレスを和らげる生理作用を持っています。したがって、その値の上昇は「心臓に負担がかかっている」状況を鋭敏に反映しており、「心不全」を診断する上で有用な指標になっています。
引用元:あさぶハート・内科クリニック「血液のBNP値で分かること」
また、大学病院などの高度医療機関と綿密に連携しているため、もし副作用が生じたとしても安心して対処できる体制が整っています。
1ヶ月の費用はミノタブとフィナステリドあわせて初月10,800円、次月以降12,600円で費用もリーズナブルです。