[chat face=”man_question.png” name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]最近髪が薄くなってきた気がする。でも自分では薄毛なのかわからない。薄毛の基準はあるのか?[/chat]
こんなお悩みにお答えします。
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2003年の意識調査では、日本の成人男性4,200万人のうち、薄毛を「自認している」人は1,260万人、薄毛を「気に病んでいる」人は800万人と推定されています。
また、30年前の統計データでは、日本人の約30%が男性型脱毛症を発症しています。そしてこの発症頻度は現在も変わっておらず、20代で約10%、30代で20%、40代で30%、50代以降で40数%と年齢とともに高くなると言われています。
それだけ多くの男性が薄毛に悩んでいます。
しかし、薄毛が始まっているのかは基準がわかりづらいこともあり、自分で判断するのは難しいです。
そこで今回は、「薄毛の基準と男性型脱毛症の発症に早めに気づくためのポイント」について詳しく解説します。
薄毛の基準は高島分類で確認できる
自分が薄毛なのかは、皮膚科医の高島巌先生が作成された「高島分類」を見ればわかります。
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「高島分類」とは、欧米で薄毛の基準として広く用いられている「ハミルトン・ノーウッド分類」を高島先生が日本人向けに修正したものです。
「高島分類」は皮膚科医の先生が診察で男性型脱毛症の診断をするときにも使用されています。
現在も私たち日本の皮膚科医が男性型脱毛症の患者さんを診察するとき、高島分類を使用するのが一般的です。
高島分類に当てはまる、もしくは当てはまるかもしれないと思ったら、薄毛が始まっている可能性が高いです。
男性型脱毛症は薄毛が進行する部位が決まっている
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男性型脱毛症は、薄毛が進行する部位(髪が抜ける部位)が決まっています。
具体的にいうと、頭頂部と生え際です。
男性型脱毛症の診断を下す基準については、額の生え際から頭頂線までの距離で診断されます。ハミルトンは「角額(額の生え際)の先端が、頭頂線の前方3cmを超えて後退を示す」場合を男性型脱毛症の定義とし、のちにこれを植毛外科医のOT・ノーウッドが2cmに改定しました。
欧米では、男性型脱毛症の診断に「ハミルトン・ノーウッド分類」が多く使われています。
1951年、解剖学者のハミルトンは男性型脱毛症の発症に男性ホルモンと遺伝が関連していることを発見し、300人以上の脱毛症の男性を研究し、前頭部(生え際)と頭頂部における脱毛の進行パターンを分類し、診断基準を作成しました。
1975年、皮膚科医で植毛外科医のノーウッドが1,000人の脱毛症の男性を研究し、ハミルトンの分類を修正しました。
[jin_icon_arrowcircle color=”#2294d6″ size=”16px”]参考:Classifications of Patterned Hair Loss: A Review(2016)
「ハミルトン・ノーウッド分類」は日本でも導入されましたが、日本と欧米では男性型脱毛症において以下の違いがあるとわかりました。
日本 | 欧米 |
頭頂部が薄くなる人が多い | 前頭部(生え際)が薄くなる人が多い |
男性型脱毛症の発症率は30% | 男性型脱毛症の発症率は50% |
このように男性型脱毛症には人種による違いがあることから、「ハミルトン・ノーウッド分類」を日本人の脱毛パターンに適用した「高島分類」が作成されました。
高島分類では、額の生え際は薄毛が基準まで達していないのに頭頂部が薄くなっているII-vertexが追加されました。
[jin-iconbox10]vertexは頭頂を意味します。日本人に多い前頭部より頭頂部の薄毛が目立つパターンです。[/jin-iconbox10]
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このように、男性型脱毛症は薄毛が進行する部位が前頭部(生え際)と頭頂部に限定されるのが特徴です。
男性型脱毛症でよく見られる3つの進行パターン
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AGA(男性型脱毛症)の基本的な進行パターンは以下の3つです。
- M字型:生え際が後退する
- O字型:頭頂部が脱毛する
- U字型:額全体が後退する
M字型:生え際が後退する
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M字型は額の生え際が後退し、額が広がっていくのが特徴です。
いわゆる「M字ハゲ」と言われるやつですね。
M字ハゲの基準は、「額の生え際から頭頂線までの距離」で判断されます。
この距離が2cm以下になるまで生え際が後退しているとAGAと診断されます。
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[jin-iconbox10]ハミルトンは3cmとしていましたが、ノーウッドによって2cmに改定されました。[/jin-iconbox10]
O字型:頭頂部が脱毛する
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O字型は頭頂部の脱毛が進行していくのが特徴です。
日本人の多くがこのタイプと言われています。
筆者も頭頂部のつむじ部分の頭皮が目立ってきたのが薄毛に気づいたきっかけでした。
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U字型:額全体が後退する
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U字型はM字型と違い、前頭部(生え際)が全体的に後退していくのが特徴です。
筆者はU字型と言われたわけではないですが、自分はM字型というよりはU字型に近いのかなと思っています。
M字型なら真ん中は薄毛にならず左右の両端から後退していくのですが、筆者の場合M字というより生え際が全体的にスカスカになっていきましたので。
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男性型脱毛症に気づくためのチェックリスト
ここまで見てきたように、AGAは薄毛が進行する部位が決まっている(頭頂部・生え際)ため、「頭頂部や生え際が薄くなってる?」と感じる方は一度AGAなのか確認してみることをおすすめします。
あと、AGAは遺伝要因も大きいため、家系に薄毛の方がいる場合はなおさら早めにチェックしておいた方がよいでしょう。
[box01 title=”早めにAGAに気づくポイント”]
- 頭頂部や生え際が薄くなってきたかも
- 最近抜け毛が増えてきた
- 家系に薄毛の人がいる
[/box01]
AGAは進行性で時間がたつほど薄毛は進行していき、自然に改善することはありません。
AGAは早く治療を始めるほど薄毛にならず髪の毛をキープできる可能性が高くなるため、「薄毛かもしれない」と思った段階で早めにAGA診断を受けておいたほうがいいです。
男性型脱毛症を診断する2つの方法
自分がAGAなのか調べる方法は2つあります。
1つはAGAクリニックの医師に診断してもらう、もう1つはAGA検査キットを使う方法です。
- AGA診断を受ける
- AGA検査キットを使う
AGA診断を受ける
AGAクリニックの医師はこれまで何十人、何百人のAGA治療経過を見てきた経験があるため、「この人はこの薬をこの量で飲めばこれぐらいの期間でこれぐらいの状態になるだろうな」と見立てることができます。
また、副作用の知見も持っているため、「その症状はAGA治療薬の副作用なのか?」「他の薬との飲み合わせは大丈夫なのか?」など素人ではわからない疑問を解消できます。
それなりに経験がある医師なら、あなたの状態を見て「どれくらいの期間でどれぐらいの状態になるか?」おおよその予測ができると思います。
「薄毛を改善するのにどれくらいの期間がかかり、料金はどれくらいか?」を確認し、AGA治療を開始するかどうか判断しましょう。
筆者の場合も、「薬を飲めば抜け毛は減りますか?」→「減っていくと思いますよ」「だいたいでいいんですけど、どれくらいで薄毛の部分は目立たなくなりますか?」→「その感じだと数ヶ月で変わってくると思います」と濁さず教えてくれたので始めることにしました。(筆者がAGA治療を始めたのは銀クリです。)
AGA検査キット
もう1つの方法は、AGA検査キットを使って調べる方法です。
AGA検査キットは2種類あり、①「男性型脱毛症の原因である男性ホルモン「ジヒドロテストロン」を測定する方法」と②「遺伝情報(DNAの塩基配列)から推定する方法」があります。
AGA検査キット | 価格 | 測定方法 | やること | 結果まで |
毛髪ホルモン量測定キット(イースト駅前クリニック) | 5,980円 +送料 | DHT値 AGAの原因から推定 | 5〜10本の髪の毛を採取 | 2〜3週間 |
遺伝子検査キット (DHC) | 10,120円 送料無料 | DNAの塩基配列 遺伝情報から推定 | 綿棒で口内の粘膜を採取 | 3〜4週間 |
遺伝子検査キット (スタイルマーケット) | 16,790円 送料無料 | DNAの塩基配列 遺伝情報から推定 | 綿棒で口内の粘膜を採取 | 7〜10日 |
遺伝子検査キット (GENETIST) | 21,780円 送料無料 | DNAの塩基配列 遺伝情報から推定 | 綿棒で口内の粘膜を採取 | 記載なし |
遺伝情報から推定する方法
人間のDNA(遺伝子)はらせん構造になっていて、決まったパターンの繰り返しでできています。
AGAは遺伝要因が大きいと考えられており、この遺伝子配列にAGA特有のパターンがあると言われています。
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母親から受け継いだX染色体の中には、男性ホルモンを受けとるのに関係する遺伝子(アンドロゲンレセプターに関する遺伝子情報)が存在します。
その男性ホルモンの受け取りに関係する遺伝子には、「CAG」や「GGC」といった決まったパターンが繰り返しみられます。
この「CAG」や「GGC」の回数から男性型脱毛症の発症リスクを推定します。
DHTに対する感受性の有無は、「CAG」と「GGC」の塩基配列が繰り返される数を調べることによって予測することができると考えられています。
塩基配列の回数が多い場合には、DHTに対する感受性が低いためAGA発症リスクが下がり、少ない場合には、DHTに対する感受性が高いためAGA発症のリスクが上がると判定することができます。
DHT値を測定する方法
もう1つは、AGAの原因である男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストロン)」の値を測定する方法です。
AGAの原因は男性ホルモン「テストステロン」が「5αリダクターゼ」という酵素によって作られる「DHT(ジヒドロテストロン)」であると言われています。
AGA検査キットでは、頭頂部の髪の毛5本〜10本を送ると、検査センターでDHT値を測定して、将来の薄毛リスクを判定してくれます。
わたしも「今飲んでいるフィナステリドで薄毛の進行が抑えられているのか」確認するために、AGA検査キットで使ってみました。
その結果、薄毛の原因であるDHT値(ジヒドロテストロン値)は低く、今のところ薄毛リスクは低いと知れて安心しました
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関連記事:AGA検査キットを実際に使って薄毛リスクを測定してみた
まとめ:AGAは頭頂部と生え際の薄毛が進行する
今回は、「薄毛の基準と男性型脱毛症の発症に早めに気づくためのポイント」について解説しました。
AGA(男性型脱毛症)は薄毛になる部位が決まっているのが特徴で、「頭頂部」と「生え際」が薄毛になります。
AGAは放っておいて勝手に良くなるものではなく、早く対策するほど効果も期待できるので、AGAかどうかの確認だけでも早めにしておいたほうがいいと思います。
- 最近抜け毛が増えてきた
- 「頭頂部」と「生え際」が薄くなってきたかも
- 家系に薄毛の人がいる
特に上記3つに当てはまる方はAGAの可能性が高いので、早めにAGA診断を受けましょう。
AGA治療は効果が出るまで数ヶ月以上かかるため、AGAクリニック選びの失敗はなんとしても避けたいものです。
こちらの記事では失敗しないAGAクリニックの選び方を解説していますので、よかったら参考にしてください。 AGAクリニック経験者だからわかるチェックすべきポイントを解説してします。